フェアトレード
フェアトレードとは、コーヒー豆のような農作物などを、生産者が生活を維持できる価格で取引をおこなうことで、立場の弱い人々の自立を支援していく新しい貿易の方法です。
現在のコーヒー取引はニューヨークやロンドンにある国際先物取引市場において価格が決められています。そこでは需要と供給のバランスが全て、生産のために投下した費用や生産者の生活費などは考慮されません。従って、供給過剰などで国際相場が低迷し始めると、一部の例外を除いて小規模農家が多いコーヒー生産地では、丹精込めて栽培しても生産コストを賄うことも出来ず、来年の収穫に向けた肥料を購入することも、子供たちを学校に出すこともできなくなるといったことが往々にして発生します。
こうした中で、新しい流通である「フェアトレード」の試みがヨーロッパで始まり、世界中に広がってきています。フェアトレードにより生産者は安定した価格でコーヒー豆の取引をおこなうことができ、教育や生活水準の向上、またコーヒーの生産設備の整備や技術習得によって自立した生産者となることが期待されています。
コーヒーを取り扱う者として、生産者の貧困や生産地の荒廃を見逃すことはできず、また生産地の荒廃はコーヒー産業の荒廃につながると、焙煎香房シマノは考えております。よりおいしいコーヒーを提供しつづけることができるよう、生産地と消費国の共存共栄を願って、焙煎香房シマノでは2005年から数種類のフェアトレードのコーヒー豆を取り扱ってまいりました。
フェアトレードの商品は、FLO(Fairtrade Labelling Orgnizations International)という国際機関によってフェアトレードの認証を受けております。商品には、フェアトレード・ラベルを添付することで消費者の方々には分かりやすい表示となっております。こうした取り組みを継続できるのも、消費者の皆様からのご理解やご協力をいただいているからこそです。これからも取り組みを前進させていきたいと考えております。